京瓦とは

美しい光沢を求めて磨きをかける。
それが京瓦の真骨頂。

都の社寺や町屋のたたずまいを目にしたとき、瓦屋根の美しさに惹かれる方が多いのではないでしょうか。
飛鳥時代に日本に伝来した瓦は、長い間貴重なものとして寺院や城郭など、限られた場所にしか使われていませんでした。そんな時代に東山・智積院(ちしゃくいん)の辺りから採れる粘土を用い、焼く前に磨くことで独特の光沢を誇ったのが「京瓦」です。
主として寺院の本葺きの屋根に用いられてきましたが、江戸時代、本葺きの簡略化した桟瓦葺きが考案されたことで、民家にも普及し、草葺き、 板葺きの屋根が瓦葺きに取って代わり、京都は全国的な瓦の産地として名をあげることになりました。
また、全国の産地の中でも、重厚でかつ優美な印象を与える「京瓦」は、品質・色・つやの点で古より高級品とされてきました。

浅田製瓦工場の拘り

日本建築に欠かせない瓦も機械化が進み大量生産が主となり、熟練の技術を要する手作りの瓦は全国的にも姿を消していきました。
現在では「京瓦」の伝統技術を受け継ぐ職人も数えるほどしか残っておらず、残念なことに現役で作品作りを行っている京瓦鬼師は 「浅田晶久」只1人となっています。
時代に逆行するかのように手作りに拘りつづける浅田製瓦工場。

浅田製瓦工場の瓦や鬼瓦は、手作りでしか対応できない歴史的建造物の修復などに使用され南禅寺や東寺、今熊野神社など有名社寺の屋根を現在も飾っています。
今もなお昔ながらの方法で瓦を作り続けている浅田製瓦工場は、伝統技術を受け継ぐ貴重な存在となりつつあり、 全国の瓦産地から多くの若い技術者や職人が見学や勉強に訪れています。

浅田製瓦工場三代目、浅田晶久は言う。

「難しいもんほど、造るのが楽しく自分の腕を試せることにやりがいがある」

そう話す三代目浅田晶久は、今現在も京都工芸繊維大学とのコラボなど意欲的に製作活動を行っています。これからも浅田製瓦工場は手作りに拘り、伝統的な技術と新しいデザインの融合した作品を皆様にお届けしていきます。

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